分子栄養学

副腎疲労サプリメントの選び方と効果・リスク徹底解説

この記事は、慢性的な疲れとストレスの関係について解説する総合ガイド【副腎疲労とは?セルフチェックでわかる症状と治し方】の中で、「サプリメント」というテーマに特化して深掘りするものです。

まず全体像を把握したい方、症状や原因について詳しく知りたい方は、上記リンク先の親記事からお読みいただくことをお勧めします。

さて、SNSなどで『副腎疲労』という言葉を知り、「自分の“抜けない疲れ”を和らげるために、何かできることはないか」とサプリメントの情報を探している方も多いのではないでしょうか。

そのお気持ちは非常によく分かります。この記事では、数ある選択肢の中から、どのような成分にどのような科学的根拠(エビデンス)があり、どう安全に使っていけばよいのか、臨床医の視点から一つひとつ丁寧に解説していきます。

あなたのつらい症状を、焦らず、一歩ずつ整えていくためのお手伝いができれば幸いです。

もし、本気でこの副腎疲労という状態を理解し、根本的な改善を目指したいとお考えでしたら、当院の栄養療法外来をご検討ください。

前提知識:サプリを理解するためのHPA軸の考え方

サプリメントの働きを理解するために、まず体の「ストレス対応システム」について簡単におさらいしましょう。

巷で使われる『副腎疲労』は医学的な病名ではありませんが、多くの人が悩む症状の背景には、「HPA軸(視床下部–下垂体–副腎系)」と呼ばれるホルモン分泌の司令塔システムのリズムが乱れている状態がある、と考えるのが実態に近いでしょう。

比喩えるなら、脳が「音量つまみ」で、副腎が「スピーカー」。通常はストレスに応じて適切に音量を調節しますが、慢性ストレス下ではこの“つまみ”がうまく機能しなくなり、常に大音量だったり、逆に必要な時に音が出なくなったりします。このリズムの乱れが、様々な不調につながるのです。

この記事で紹介するサプリメントは、この乱れた「音量つまみ」の機能をサポートしたり、スピーカー(体)への負担を和らげたりする目的で研究されているものが中心です。

※『副腎疲労』という言葉の医学的な位置づけや、命に関わる『副腎不全』との明確な違いについては、親記事である【「副腎疲労とは?セルフチェックでわかる症状と治し方】で詳しく解説しています。

動画で解説

動画で概要を掴みたい方はこちらから御覧ください。

大前提:サプリメントは生活の土台を整えた上でのサポート役

HPA軸のリズムを整える旅は、サプリメントのボトルを開ける前に、まず生活の土台を見直すことから始まります。睡眠不足、血糖値の乱高下、慢性的なストレスといった土台がぐらついたままでは、どんなに良いサプリを摂っても効果は限定的です。体の“メトロノーム”を正しいリズムに合わせる作業が何よりも重要なことを、心に留めておいてください。

睡眠の質を高める工夫、血糖値を安定させる食事法、ストレスとの上手な付き合い方など、具体的な生活習慣の整え方については、親記事に譲り、この記事ではサプリメントの解説に焦点を当てていきます。

副腎疲労に語られる主なサプリと根拠

さて、生活の土台を整えることの重要性をご理解いただいた上で、いよいよサプリメントの話に入りましょう。ここでは、HPA軸のサポートに関連して語られることの多い代表的な成分について、現在どのような科学的根拠があるのかを、推奨度とともに解説していきます。

サプリメントはあくまで「補助」であり、効果の感じ方には個人差が大きいことを念頭に置いてご覧ください。

サプリメント比較表

サプリ想定メカニズム推定有効性推奨度主な用量レンジ禁忌/注意
ビタミンC抗酸化・副腎に高濃度/ストレスで消耗◯(静注で短期疲労軽減の報告(Suh et al., 2012)、経口は限定的)条件付き推奨500–2,000mg/日(分割)腎結石歴・鉄過剰・下痢。血糖測定干渉に留意。
ビタミンB群(B5含む)補酵素としてエネルギー/ホルモン合成を支援◯(複合Bでストレス軽減のメタ解析あり(Young et al., 2019))条件付き推奨Bコンプレックス1–2粒/日(B5 50–200mg目安)B6高用量長期で末梢神経障害、B3で紅潮。
マグネシウム神経鎮静・HPA反応の緩和◎(RCT複数あり(Noah et al., 2021);(Schutten et al., 2021))強めに推奨200–400mg/日(元素量)腎機能低下で高Mg血症リスク。下痢。抗菌薬と時間をあける。
亜鉛抗酸化酵素・免疫・HPA関連酵素の補因子◯(不足時の改善が目立つ(Afzali et al., 2021))条件付き推奨10–30mg/日(元素亜鉛)長期高用量で銅欠乏。胃部不快。ミネラル競合。
アシュワガンダアダプトゲン/コルチゾールの平準化◯〜◎(RCTあり(Lopresti et al., 2019))条件付き推奨300–600mg/日(根エキス)妊娠禁忌。甲状腺・自己免疫疾患は注意。鎮静薬併用注意。
ロディオラ(イワベンケイ)モノアミン調整・抗疲労/CAR低下報告(Stojcheva & Quintela, 2022)◯(小規模RCT多数)条件付き推奨200–400mg/日(標準化抽出)興奮・不眠のことあり。SSRI併用注意。
高麗人参(パナックス)抗疲労・抗酸化/中枢活性◯(RCT/メタ解析あり(Kim et al., 2013))条件付き推奨1–2g/日(エキス)不眠・動悸。抗凝固薬注意。高血圧・不整脈は要相談。
フォスファチジルセリン(PS)ACTH/コルチゾール応答の抑制(Hellhammer et al., 2014)◯(予備的RCT)条件付き推奨200–400mg/日大豆アレルギー注意。高用量長期の安全性データは限定。
オメガ3(EPA/DHA)抗炎症・ストレス反応の緩和(Madison et al., 2021)◯(中規模RCT)条件付き推奨EPA+DHA合計1–2g/日抗凝固薬で出血傾向。魚アレルギー。胃もたれ。
コエンザイムQ10ミトコンドリアATP産生を支援◎(メタ解析で疲労低下(Tsai et al., 2022))条件付き推奨100–300mg/日(食後)まれに消化器症状。ワーファリン相互作用の報告あり。
プロバイオティクス腸–脳相関でHPA軸調整(Nishida et al., 2019)◯(株依存・効果ばらつき)条件付き推奨1–100億CFU/日(株指定)重度免疫低下で慎重。乳由来はアレルギー確認。
甘草エキス(グリチルリチン)11β-HSD2阻害→擬似ミネラルコルチコイド作用条件付き推奨偽アルドステロン症リスク。高血圧・腎/心疾患・低Kは禁忌。

ビタミンC/パントテン酸・B群/マグネシウム/亜鉛

これらは、体のエネルギー産生やホルモン合成の「潤滑油」として働く基本的な栄養素です。

  • ビタミンC:副腎は体内で最もビタミンC濃度が高い臓器の一つです。ストレスがかかると大量に消費されるため、不足しないように補うことは理にかなっています。ただし、経口摂取で劇的に疲労が回復するというよりは、守りの栄養素と考えるのが良いでしょう。
  • ビタミンB群:特にパントテン酸(ビタミンB5)は、コルチゾールをはじめとする副腎皮質ホルモンの合成に不可欠な補酵素(コエンザイムA)の材料となります。B群はチームで働くため、B5単体よりも、B1, B2, B6, B12などを含むバランスの取れたBコンプレックスとして摂取するのが効率的です。複数の研究をまとめた解析では、ビタミンB群の補給がストレス感を和らげる可能性が示されています(Young et al., 2019)。
  • マグネシウム:現代人が不足しがちなミネラルの代表格です。「天然の精神安定剤」とも呼ばれ、神経の興奮を鎮め、筋肉の緊張を和らげる働きがあります。ストレスがかかると尿中への排泄が増えるため、消耗しやすいのも特徴です。ストレスを感じている人を対象とした研究で、マグネシウムの補給が不安やストレスの指標を改善したという報告が複数あります(Noah et al., 2021)。また、コルチゾールの代謝を助ける可能性も指摘されています(Schutten et al., 2021)。
  • 亜鉛:免疫機能やホルモンの働きを正常に保つために重要なミネラルです。不足すると疲労感や気分の落ち込みにつながることがあります。特に、食事からの摂取が不十分な場合に補充を検討すると良いでしょう。

アシュワガンダ/ロディオラ/高麗人参(アダプトゲン)

これらは「アダプトゲン(適応促進)」と呼ばれるハーブ類です。ストレスに対する体の抵抗力を高め、HPA軸のバランスを正常な方向に調整する働きが期待されています。

  • アシュワガンダ:インドの伝統医学アーユルヴェーダで古くから使われてきたハーブです。複数の質の高い研究を統合したメタ解析において、アシュワガンダの摂取がストレスホルモンであるコルチゾールの値を下げ、不安感やストレス感を軽減することが示唆されています(Lopresti et al., 2019);(NIH ODS, 2022)。
  • ロディオラ(イワベンケイ):寒い高山地帯に自生する植物で、こちらも抗疲労、抗ストレス作用で知られます。集中力の低下や気分の落ち込みを伴う疲労に対して、有効性を示唆する小規模な研究が複数報告されています(Stojcheva et al., 2022)。
  • 高麗人参:言わずと知れた滋養強壮の代表格です。原因不明の慢性疲労を持つ人を対象とした研究で、疲労感の軽減に役立ったとの報告があります(Kim et al., 2013)。

甘草(DGLとの違い)と注意点(偽アルドステロン症)

甘草(リコリス)は、HPA軸のサポートを謳う海外のサプリメントに含まれていることがありますが、注意が必要な成分です。

甘草に含まれるグリチルリチン酸という成分は、体内でコルチゾールの分解をブロックする作用があります(日本内分泌学会, 2019)。これにより一時的にコルチゾールの作用が強まるため、「コルチゾールが低いなら補えば良い」という発想で使われることがあります。

しかし、危険なこともあります。コルチゾールの作用が過剰になることで、「偽アルドステロン症」という副作用を引き起こし、高血圧、むくみ(浮腫)、低カリウム血症を招くリスクがあります(Methlie et al., 2011)。低カリウム血症は、脱力感や筋肉痛、重篤な場合には不整脈や四肢麻痺につながることもあります。

漢方薬に含まれる少量の甘草とは異なり、サプリメントとしてグリチルリチンを長期的に摂取することは、原則として推奨できません。

※ DGL(Deglycyrrhizinated Licorice)は、このグリチルリチン酸を取り除いた甘草エキスで、主に胃粘膜保護目的に使われます。こちらは比較的安全ですが、『副腎サポート』作用もありません。

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フォスファチジルセリン/オメガ3/CoQ10/プロバイオティクス

  • フォスファチジルセリン(PS):脳の神経細胞膜に多く存在するリン脂質の一種です。ストレスがかかった際の、脳下垂体から副腎への過剰な指令(ACTH)やコルチゾールの分泌を穏やかにする可能性が、小規模な研究で示されています(Hellhammer et al., 2004)。特にストレスで頭が冴えすぎて眠れないタイプの方に試されることがあります。
  • オメガ3脂肪酸(EPA/DHA):魚油に多く含まれる良質な脂質です。強い抗炎症作用があり、慢性的なストレスによって体内でくすぶる微細な炎症を抑える働きが期待されます。ストレス負荷をかけた試験で、オメガ3を摂取したグループはコルチゾールの反応が穏やかだったという報告があります(Pahwa et al., 2022)。
  • コエンザイムQ10(CoQ10):細胞内のエネルギー工場であるミトコンドリアで、エネルギー(ATP)産生に不可欠な補酵素です。加齢やストレスで減少しやすく、不足するとエネルギー不足による疲労感につながります。複数の研究を統合した解析では、CoQ10の補給が疲労感を軽減するのに有効であったと結論づけられています(Tsai et al., 2022)。
  • プロバイオティクス:腸内環境が脳やストレス応答に影響を与える「腸脳相関」という考え方が注目されています。一部の乳酸菌やビフィズス菌には、ストレスを感じたときのコルチゾールの上昇を抑えたり、睡眠の質を改善したりする可能性があることが報告されています(Nishida et al., 2019);(Zhang et al., 2020)。

安全性・相互作用・禁忌

サプリメントは食品の延長ですが、体に作用する以上、リスクも存在します。特に以下に該当する方は、自己判断でサプリを始める前に、必ずかかりつけの医師や薬剤師にご相談ください。

前述の通り、グリチルリチンを含む甘草エキスの長期連用は危険です。高血圧、心臓病、腎臓病のある方、利尿薬を服用中の方は禁忌です。

アシュワガンダは甲状腺ホルモンの産生を促す可能性が指摘されており、甲状腺機能亢進症(バセドウ病)や、甲状腺ホルモン剤(チラーヂンSなど)を服用中の方は注意が必要です。また、免疫系を活性化させる可能性があるため、関節リウマチなどの自己免疫疾患がある方も慎重になるべきです。妊娠中・授乳中の方は禁忌です。

マグネシウム:腎機能が低下している方は、マグネシウムが体外に排泄されにくく、高マグネシウム血症(筋力低下、血圧低下など)のリスクがあるため、自己判断での摂取は避けてください。

オメガ3、高麗人参:血液をサラサラにする作用があるため、抗凝固薬(ワーファリン)や抗血小板薬(バイアスピリン、クロピドグレルなど)を服用中の方は、出血傾向が強まる可能性があり、必ず主治医への相談が必要です。

ロディオラ、セントジョーンズワートなど:一部のハーブは、SSRIなどの抗うつ薬と相互作用を起こす可能性があります。

睡眠リズムの改善に有効なメラトニンは、海外ではサプリメントとして販売されていますが、日本では医薬品に分類され、医師の処方が必要です。個人輸入はリスクを伴います。また、サプリメントは医薬品ではないため、「○○が治る」「△△に効く」といった効果を断定する表現は薬機法で禁止されています。あくまで「健康をサポートするもの」と理解しましょう。

ケース別の考え方:睡眠型/低血糖型/ストレス過負荷型

ご自身の症状の地図を元に、どのタイプに近いか考えながら、試すサプリの優先順位をつけてみましょう。

→ まずはマグネシウムから試してみる。神経の高ぶりや筋肉の緊張を和らげます。

→ それでも思考がグルグルして眠れない場合は、フォスファチジルセリン(PS)を追加で検討。

→ ビタミンB群やコエンザイムQ10で、エネルギー産生の土台を支える。

→ 血糖値の安定を目指す食事(タンパク質・脂質・複合炭水化物)を最優先に。

→ アシュワガンダやロディオラなどのアダプトゲンを短期的に試してみる。

→ ストレス反応を和らげるオメガ3も有効な場合があります。

目安用量と試す順番(2〜4週の“お試し→見直し”サイクル)

サプリメントを始める際は、一度に多くの種類を始めるのではなく、1〜2種類に絞って、2〜4週間続けてみましょう。体質の変化を丁寧に見極めるためです。

開始前:現在の症状(疲労度、睡眠の質、気分の波など)を10段階で点数付けしておく。

2〜4週間後:同じように点数付けし、変化を確認する。良い変化があれば継続、変化がない、あるいは不調(胃腸症状、頭痛など)が出た場合は中止し、別のものを検討します。

この「お試し→見直し」のサイクルを繰り返すことで、自分に合ったサポートが見つかりやすくなります。

受診推奨の目安と検査の考え方

セルフケアで改善が見られない場合や、特定の症状がある場合は、専門家への相談が必要です。

鑑別が必要:副腎不全・甲状腺機能異常・貧血・睡眠時無呼吸ほか

長引く疲労の背後には、治療が必要な病気が隠れている可能性があります。

  • 副腎不全(アジソン病):前述の通り、命に関わる病気です。
  • 甲状腺機能低下症:だるさ、むくみ、寒がり、体重増加など、症状が似ています。
  • 鉄欠乏性貧血:めまい、立ちくらみ、息切れ、だるさなどが主症状です。
  • 睡眠時無呼吸症候群(SAS):いびきがひどく、日中に強い眠気がある場合は疑われます。
  • うつ病、不安障害:精神的な疲労感が強い場合。
  • 慢性疲労症候群(ME/CFS):日常生活が著しく損なわれるほどの強い疲労感が6ヶ月以上続く病気です。

これらの病気は、血液検査や専門的な検査で診断がつきます。気になる方は、まずは一般内科やかかりつけ医にご相談ください。

副腎疲労を栄養療法で改善するご希望の方は、栄養外来をご検討ください。

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レッドフラグ:体重減少・持続的低血圧/失神・色素沈着・発熱など

以下の症状は、より緊急性の高いサイン(レッドフラグ)です。速やかに医療機関を受診してください。

  • 意図しない体重減少(半年で5%以上など)
  • 持続する低血圧や、失神・気を失うことがある
  • 皮膚や歯茎、肘、膝などにシミのような色素沈着が出てきた
  • 原因不明の微熱が続く
  • 動悸、むくみ、息切れがひどい

当院での支援(栄養療法・検査の案内/生活設計の伴走)

当院では、標準的な医療ではカバーしきれない「病気と健康の間の不調」に対して、栄養療法/機能性医学のアプローチを取り入れています。詳細な問診と血液検査データから、個々人の栄養状態を評価し、食事やサプリメントの個別具体的なアドバイスを行います。

  • 「何から始めたらいいか分からない」
  • 「自分に合ったサプリの種類や量を知りたい」
  • 「検査で客観的なデータを見てみたい」

という方は、ぜひ一度【栄養外来のご案内】のページをご覧ください。

焦らず、一歩ずつ。あなたの生活リズムと体質に合わせて、“無理のないプランニング”を一緒に作ります。

まとめ:焦らず、土台から。

最後に、今日の要点をもう一度おさらいしましょう。

  1. 『副腎疲労』は病名ではない。本当の課題は、慢性ストレスによる「HPA軸のリズムの乱れ」です。
  2. サプリの前に生活の土台あり。まずは睡眠・食事(血糖)・ストレス管理を見直すことが最優先です。
  3. サプリは補助的なサポーター。マグネシウムやビタミンB群などの基本栄養素から始め、必要に応じてアシュワガンダなどのアダプトゲンを短期的に試すのが一つの方法です。
  4. 甘草(グリチルリチン)はリスクが高い。自己判断での長期使用は避けましょう。
  5. 危険なサインを見逃さない。体重減少や失神など、気になる症状があれば必ず医療機関を受診し、隠れた病気がないかを確認することが大切です。

抜けない疲れからの回復は、マラソンのようなものです。短距離走のように一気に解決しようとせず、ご自身の体と対話しながら、一歩一歩、着実に進んでいきましょう。この記事が、そのための羅針盤となれば幸いです。

最後に(免責)

本記事の内容は、医学的治療に置き換わるものではありません。個人的にお試しになり健康被害が生じても、当院では一切責任を負えませんのでご了承下さい。

病態の改善に必要な食事・サプリメントはひとりひとり異なります。

基本的に、主治医と相談しながら治療を進めていただければと思います。

オンライン診療対象地域

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参考文献リスト

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