表参道・原宿の東京原宿クリニック 院長の篠原です。

ブレインフォグとは、医学用語ではありませんが「頭がぼんやりする」「思考が霧がかったように感じる」状態を指します。具体的には、記憶力の低下、集中力の欠如、疲劣感、思考の遅さなどの症状が含まれます(論文)。
何となく頭にもやがかかったようで、物事に集中できない、言葉や考えが出てこないといった経験はないでしょうか。それがまさにブレインフォグです。
ブレインフォグは様々な要因で起こり得ます。例えば、ストレスや睡眠不足、そして脳の炎症やホルモンバランスの乱れ、栄養不足などが挙げられます。日常生活で誰にでも起こりうる状態ですが、慢性的に続く場合は生活の質を大きく損ねるため注意が必要です。ブレインフォグにつきましては、東京原宿クリニックのブログも参照ください。
今回は、原因別に有用な栄養素、サプリメントを列挙してみましたので参考にされてください。
もし、長年の体調不良に悩まれていて、検査や治療をされたいという方は当院栄養外来をご検討ください。

また、公式LINEでは腸内環境の改善や体調管理に関する情報を随時お届けしています。お得なクーポンも配布していますので、ぜひご登録ください。
Contents
ブレインフォグの主な原因(概要)
なぜブレインフォグが起こるのか、その背景には複数の要因が絡んでいます。代表的な原因を簡単にまとめると以下の通りです。
- 慢性的なストレス・睡眠不足:長期間続くストレスや睡眠不足は、脳の情報処理能力を低下させます。
- 炎症や酸化ストレス:体内の慢性的な炎症(特に脳の炎症)や、活性酸素による酸化ストレスは、神経細胞の働きを妨げます。例えば脳の炎症はニューロン同士の情報伝達を遅らせ、「頭の働きが鈍い」状態を招きます。
- ホルモンバランスの乱れ:甲状腺ホルモンの不足(甲状腺機能低下症)や、更年期・妊娠による性ホルモンの急変は、記憶力や集中力に影響を及ぼします。
- 血糖値の乱高下:食後に血糖が急上昇・急下降する血糖調整異常も脳のエネルギー不足やむくみを引き起こし、ぼんやりの原因になります。糖尿病の人では高血糖や低血糖時に認知機能が低下しやすく、ブレインフォグの一因として知られています。
- 腸内環境の乱れ:腸脳相関(ガットブレインアクシス)という言葉があるように、腸と脳は密接に繋がっています。腸内環境の悪化(腸内細菌のバランス不良や腸の炎症)は不安感や認知機能低下に影響し、ブレインフォグに繋がることがあります。
- 神経伝達物質の不足:脳内の神経伝達物質(ニューロトランスミッター)のアンバランスも原因の一つです。ドーパミンやセロトニンなどの不足は、意欲低下や注意散漫を招きます。実際、うつ病やADHDでは神経伝達物質の機能低下によりブレインフォグ様の症状が現れることがあります。
- 栄養不足・ミトコンドリア機能低下:ビタミンやミネラルの不足は脳のエネルギー産生や神経伝達物質合成を妨げます。特にビタミンB12や鉄分の欠乏は記憶力低下や思考力低下を招く代表例です。

以上のように、ブレインフォグには様々な原因が存在し、しばしば複数の要因が重なって起こります。「最近ぼんやりする…」という場合、自分の生活習慣や健康状態を振り返り、どの要因が当てはまりそうかチェックしてみることが大切です。
ブレインフォグについての詳細はこちらもご参照ください。
基本的なアプローチ:生活習慣と栄養
ブレインフォグ対策の基本は、生活習慣の改善と栄養状態の最適化です。まず土台として以下の点を見直しましょう。
- 十分な睡眠の確保:睡眠中に脳は老廃物を排出し、記憶を整理します。不足が続けば認知機能が低下するのは当然です。
- 適度な運動習慣:運動は脳への血流を増やし、ストレスホルモンを減らします。軽い有酸素運動やヨガでも効果的です。
- ストレス管理:リラクゼーションや趣味の時間を取り入れ、慢性ストレスを軽減しましょう(ストレスは脳の回路を炎症させるほど強い影響を与えます。
- 食生活の改善:過度な糖質・加工食品の摂取を控え、野菜や良質なたんぱく質をバランス良く摂ることが重要です。超加工食品の多い食事や過度の飲酒は記憶力や集中力の低下と関連するため要注意です。
こうした生活習慣の土台に加えて、栄養素の力を借りることも有効です。脳の働きをサポートする栄養素を補給することで、ブレインフォグの症状改善が期待できます。特に以下に挙げるような栄養素は、多くの研究で脳機能への有益な効果が示唆されています。
- オメガ3脂肪酸(EPA/DHA) – 魚油に含まれる不飽和脂肪酸で、抗炎症作用をもち脳の構造と機能を支えます(論文)。
- ビタミンB群(B6、B12、葉酸など) – エネルギー産生や神経伝達物質の合成に不可欠なビタミンです。不足すると記憶障害や集中困難が起こりやすく、適切な補充で認知機能が改善した報告があります。
- マグネシウム – 神経の興奮を抑えリラックス効果をもたらすミネラル。ストレスが多い人は不足しがちで、不足すると集中力低下やストレス耐性の低下を招きます。
こうした栄養素は普段の食事からも摂取できますが、食生活で不足している場合はサプリメントで補うのも一つの方法です。ただし、サプリの利用はあくまで生活習慣改善の補助として位置づけ、土台となる睡眠・運動・食事をまず整えることを忘れないでください。
公式LINEでは、体調不良などの症状の改善のヒントとなる情報を配信しています。また、随時お得なクーポンなども配布しております。是非公式LINEにご登録ください。
原因別:ブレインフォグ対策と有効な栄養素
それではここからは、ブレインフォグの主な原因を機序(メカニズム)別に掘り下げ、それぞれに有効な栄養素とその根拠を紹介します。自身のブレインフォグの原因に思い当たるものがあれば、その項目を重点的にチェックしてみましょう。
1. 神経炎症(Neuroinflammation)と抗炎症栄養素
脳内で慢性的な炎症反応が起きていると、ニューロン(神経細胞)のネットワークに支障が生じ、認知機能が低下します。ストレスや感染症、食生活の乱れなどによりサイトカイン(炎症性物質)が増え、小さな炎症が脳内でくすぶっている状態です。この神経炎症はブレインフォグの大きな原因の一つと考えられており、特に自己免疫疾患や慢性感染症の患者で報告されています(論文)。
抗炎症作用をもつ栄養素を摂ることで、神経炎症によるブレインフォグを和らげることが期待できます。代表的なものは以下の通りです。
- オメガ3脂肪酸(EPA/DHA) – 抗炎症作用が強く、微小な脳炎症を鎮める効果が期待できます。オメガ3は脳内の免疫細胞(ミクログリア)の過剰な活性化を抑制し、神経細胞死を防ぐことが報告されています(論文)。
- クルクミン(ウコン由来成分) – 強力な抗炎症・抗酸化作用をもつポリフェノールです。クルクミンは血液脳関門を通過して脳内で作用し、炎症性サイトカインを減少させることが示唆されています。
- ポリフェノール類・フラボノイド – 上記クルクミン以外にも、緑茶のカテキン(EGCG)やブドウ由来のレスベラトロール、柑橘類のフラボノイドなどは抗炎症・神経保護効果があります。例えばルテオリンというフラボノイドは抗酸化・抗炎症作用に加え記憶力増強効果が動物モデルで確認されており、臨床でも特殊なルテオリン製剤が自閉症児の注意力や難治性疾患患者のブレインフォグを改善したとの報告があります(論文)。

エビデンス:ブレインフォグ患者の組織を調べた研究では、肥満細胞という炎症細胞から放出されるヒスタミン等がミクログリアを刺激し、局所的な脳炎症を引き起こしている可能性が指摘されています。こうした炎症ドライバーに対し、オメガ3やクルクミンなど抗炎症栄養素で炎症の鎮火を図る戦略は理にかなっています。「頭のモヤモヤの裏に炎症あり」と感じたら、これらの栄養素を積極的に取り入れてみましょう。
2. 酸化ストレス(Oxidative Stress)と抗酸化栄養素
私たちの脳は全身の中でも特にエネルギー消費が激しく、その副産物として活性酸素が発生しやすい臓器です。通常、体内の抗酸化システムが活性酸素(フリーラジカル)を無毒化していますが、ストレスや加齢、環境要因により酸化ストレスが過剰になると、神経細胞がダメージを受けてしまいます。酸化ストレスは脳の老化を早め、認知機能低下や気分の落ち込みの一因となります。
ブレインフォグ対策として、抗酸化作用の高い栄養素を補給し脳内の酸化ダメージを抑えることが有効です。具体的には以下が挙げられます。
- ビタミンC – 水溶性の抗酸化ビタミンで、脳内でも神経伝達物質の合成や保護に関わります。ビタミンC濃度が十分な人は低い人に比べ、記憶・注意・反応速度などの認知テスト成績が有意に良好だったとの研究があります。
- グルタチオンやN-アセチルシステイン(NAC) – グルタチオンは体内で作られる主要な抗酸化物質で、NACはその前駆体です。ストレスや病気で酸化ストレスが高まっている場合、NACサプリメントの補給によってグルタチオンレベルを上げ、脳機能の改善につなげる研究結果があります。例として、長引くCOVID後遺症(ロングCOVID)の患者にNAC(抗酸化剤)を処方したケースでは、記憶力などブレインフォグ症状が改善したと報告されています。
- ビタミンEやコエンザイムQ10 – ビタミンEは脂溶性の抗酸化ビタミンで細胞膜を酸化から守ります。コエンザイムQ10はミトコンドリアでエネルギー産生を助ける補酵素であり、自身も抗酸化作用を持ちます。慢性疲労や線維筋痛症の患者で、CoQ10補給により疲労感や「頭が働かない」感じが改善し、認知機能・気分が向上したとの報告もあります。

エビデンス:脳の酸化ダメージはブレインフォグや認知症の病理に深く関与します。例えば、ビタミンC充足者は不足者より注意力や記憶力テストで有意に高得点だったという報告や、ビタミンCやEなど抗酸化栄養素の摂取で気分が改善し頭の冴えも戻る可能性を示す研究があります。また、小規模ながら抗酸化サプリ(NACなど)+脳機能改善薬の併用でCOVID由来のブレインフォグが軽快したケーススタディも出てきています。これらを踏まえ、原因が酸化ストレスと感じられる場合は抗酸化栄養素を意識的に摂取する価値は高いでしょう。
3. 血糖調整異常(Dysglycemia)と食事・栄養戦略
血糖値の急激な変動は脳にとって大きなストレスです。脳はブドウ糖を主なエネルギー源としていますが、急激な高血糖(食後高血糖)や低血糖は、神経細胞のエネルギー不足や浮腫を招き、ぼんやり感や集中困難を引き起こします。特に食後に眠くなるタイプのブレインフォグは、血糖の乱高下が原因のことが多いです。糖尿病の方で「頭がボーッとする」経験がある場合、それはまさに血糖値の上下動によるものかもしれません。
対策の第一は食生活の見直しです。具体的には以下を心がけます。
- 低GI食:白米や砂糖たっぷりの菓子パンなど血糖値を急上昇させる食品を控え、食物繊維やタンパク質を含む食品(全粒穀物、豆類、野菜、ナッツ等)を組み合わせて血糖の上がり方を穏やかにします。血糖が安定すれば、食後の眠気や認知力低下も軽減するはずです。
- 食事のタイミングと内容:空腹時に急に炭水化物だけを大量に摂ると乱高下が起こりやすいです。小まめな食事(1日3食+間食適宜)や、食事の最初にサラダやスープを摂る「ベジファースト」によって血糖コントロールを改善できます。
さらに、栄養素の面から血糖調節を助ける成分を活用するのも有効です。
- クロム – 微量ミネラルの一種でインスリンの働きをサポートし、血糖値の安定に寄与します。クロム不足は糖代謝の効率低下と関連するため、クロム含有サプリ(クロミウムピコリネート等)や全粒穀物・ブロッコリーなどクロム豊富な食品を摂るとよいでしょう。ある研究では2型糖尿病患者においてクロム補給により認知機能テストの成績が改善した例もあります。
- マグネシウム – 前述の通りストレス対策にも有用なミネラルですが、実はインスリン感受性の改善にも役立ちます。マグネシウム摂取量が多い人ほど2型糖尿病リスクが低いことが知られており、糖代謝の正常化を通じて血糖変動によるブレインフォグを予防できます。
- 食物繊維(プレバイオティクス) – 腸での糖吸収をゆっくりにし、食後高血糖を緩和します。水溶性食物繊維(オートミール、豆類、野菜など)は胃腸内でゲル状になり糖の吸収を穏やかにします。結果として食後の血糖スパイクとそれに続く落ち込み(反応性低血糖)を防ぎ、安定したエネルギー供給で頭が冴えた状態を保てます。

エビデンス:ハーバード医科大学のレビューによれば、脳の認知機能は血糖レベルと密接に関係しており、低血糖時には神経伝達物質の産生が滞り注意力が低下する一方、慢性的な高血糖状態も記憶力や学習能力の低下と関連することが動物実験で示唆されています。実際、「血糖値が乱高下するときに頭がぼんやりする」というのは生理学的にも理にかなっており、糖尿病患者でブレインフォグが頻発することも報告されています。従って、血糖コントロールを改善する生活習慣と栄養素の介入はブレインフォグ軽減に有効な戦略です。
公式LINEでは、体調不良などの症状の改善のヒントとなる情報を配信しています。また、随時お得なクーポンなども配布しております。是非公式LINEにご登録ください。
4. 腸脳相関の問題(Gut-Brain Axis Dysfunction)と腸内環境改善
腸と脳は互いにメッセージを送り合う密接な関係(腸脳相関)にあります。腸には「第二の脳」と呼ばれるほど神経細胞が多く存在し、セロトニンなど脳内と同じ神経伝達物質の大半を腸内細菌が産生しています。そのため、腸内環境の乱れはメンタルや認知機能に影響を与え、ブレインフォグの原因となりえます。
例えば、腸内細菌のバランスが崩れて有害菌が増えたり(腸内ディスバイオシス)、慢性的な腸炎症(腸漏れなど)があったりすると、不安感の増大や思考力低下が生じる可能性があります。グルテンに敏感な人がグルテン摂取でブレインフォグを感じるのも、腸の炎症を介した脳への影響と考えられています(論文)。したがって、腸からアプローチすることが脳のクリアさを取り戻す鍵になるケースも多々あります。
有効な対策と栄養素は次の通りです。
- プロバイオティクス(善玉菌) – ヨーグルトや発酵食品、あるいはサプリメントで摂取できる有益な菌株です。特に乳酸菌(Lactobacillus)やビフィズス菌(Bifidobacterium)は腸内環境を整え、炎症を鎮めることで結果的に認知機能や気分を改善する効果が期待されます。
- プレバイオティクス(食物繊維) – 前述のとおり食物繊維は血糖管理にも有用ですが、腸内細菌のエサとなり善玉菌を増やす役割も担います。イヌリンやフラクトオリゴ糖などのプレバイオティクスを摂ることで腸内環境が改善し、それに伴って脳の働きも底上げされる可能性があります。
- グルタミン – アミノ酸の一種で、傷んだ腸粘膜の修復を助けます。腸漏れ(リーキーガット)や炎症性腸疾患を抱える人では腸壁のバリア機能が低下し炎症物質が漏れ出すことで脳に悪影響を及ぼすと考えられます。グルタミンを5~10g程度継続摂取することで腸粘膜が修復され、間接的にブレインフォグ改善につながったとの報告もあります。

エビデンス:近年、「腸内フローラ(腸内細菌叢)の乱れはうつ病や自閉症、アルツハイマー病とも関係する」との研究が相次いでいます。その延長線上にブレインフォグも位置づけられ、腸内環境が悪い人ほど脳の認知機能が低下しやすいことが示唆されています。実際、セリアック病や過敏性腸症候群の患者がグルテン除去や腸改善で「頭の霧が晴れた」と報告するケースも多いです(論文)。腸の不調が思い当たる方は、プロバイオティクスや発酵食品を取り入れ、腸から脳へのアプローチを試みてください。腸が整えば「脳のキレ」が戻ってくるかもしれません。
5. 神経伝達物質のアンバランス(Neurotransmitter Imbalance)と栄養サポート
脳内で情報伝達を行う神経伝達物質(ニューロトランスミッター)は、私たちの気分や認知機能を左右する重要な化学物質です。セロトニン・ドーパミン・アセチルコリン・GABAなど様々な種類がありますが、これらのバランスが崩れると集中力低下、意欲減退、記憶力の低下といった形でブレインフォグが現れることがあります(論文)。
例えば、うつ病ではセロトニンやノルアドレナリンの不足が、ADHDではドーパミンやノルアドレナリンの機能低下が知られ、これが注意力や思考力の低下(ブレインフォグ的症状)に直結します。また更年期の女性でエストロゲン低下に伴いアセチルコリンが減少し記憶力が落ちる、といった例もあります。
神経伝達物質の生成や機能を支える栄養素を補給することで、アンバランスを是正しブレインフォグを改善できる可能性があります。
- アミノ酸(タンパク質):神経伝達物質は多くがアミノ酸から作られます。例えば、セロトニンはトリプトファンから、ドーパミンやノルアドレナリンはチロシンから合成されます。極端な低タンパク食や偏った食生活でこれら前駆体アミノ酸が不足すると脳内物質も不足します。食事から良質なたんぱく質(肉魚大豆など)をしっかり摂ることが第一です。場合によってはサプリメントでトリプトファン(または5-HTP)やL-チロシンを補うと、セロトニンやドーパミンの合成を後押しし、気分・集中力の改善に寄与するケースもあります。ただし単体アミノ酸のサプリは効果に個人差が大きいため、医師・専門家と相談しつつ導入してください。
- ビタミンB6・B12・葉酸:これらのビタミンB群は神経伝達物質合成の補酵素として必須です。特にビタミンB6はセロトニンやGABA合成に関与し、不足するとこれらの脳内物質レベルが低下します。葉酸やB12もメチオニン回路を介して神経伝達物質や神経細胞の健康を維持します。B6・B12・葉酸が欠乏すると記憶障害や認知機能低下が見られることがあり、実際にB12欠乏患者の84%で補充により認知機能が改善したという研究もあります。
- コリン:アセチルコリンの材料となる栄養素で、記憶や学習に深く関わります。卵黄や大豆由来のレシチンに含まれるコリンや、市販サプリのシチコリン(CDPコリン)は、アセチルコリン不足による記憶力低下を改善する可能性があります。小規模研究ながらコリン補給で記憶・学習・処理速度が向上したとの報告もあります。

エビデンス:長期化したCOVID後遺症の研究で、セロトニン低下がブレインフォグや疲労の一因となっていることが示唆されました。
これは腸の炎症でトリプトファン吸収が阻害されセロトニン合成が落ちたためで、栄養と神経伝達物質の関係を端的に物語っています。また、軽度認知障害の高齢者にコリンエステラーゼ阻害薬(アセチルコリン分解を防ぐ薬)を投与すると記憶力が改善することからも、アセチルコリン不足の補正がブレインフォグ改善につながる可能性が示唆されます。栄養面からはコリンやビタミンB群の充足がその鍵と言えるでしょう。神経伝達物質のアンバランスによるブレインフォグが疑われる場合、たんぱく質とビタミンB群をしっかり摂るという基本をまず大切にしてください。
もし、長年の体調不良に悩まれていて、検査や治療をされたいという方は当院栄養外来をご検討ください。

6. ホルモンバランスの乱れ(Hormonal Imbalance)と栄養アプローチ
体内ホルモンのアンバランス、とりわけ甲状腺ホルモンや性ホルモンの変動は、脳の認知機能に直接影響を与えます。代表的なのが甲状腺機能低下症によるブレインフォグで、甲状腺ホルモン(T3、T4)の不足は新陳代謝を低下させ、脳への血流や神経伝達にも悪影響を及ぼします。その結果、物忘れや思考スピード低下、鬱々とした気分などが現れます。また、更年期におけるエストロゲン急低下や、出産前後のホルモン変動も一時的な記憶障害・集中力低下(いわゆる「マタニティ脳」や「更年期の物忘れ」)を引き起こすことが知られています。
ホルモン由来のブレインフォグに対しては、根本的には医療的なホルモン補充やバランス調整が必要な場合もありますが、栄養面からサポートできることもあります。
- ヨウ素とセレン – 甲状腺ホルモン合成に必須のミネラルです。ヨウ素は昆布や海苔、魚介類に多く含まれ、セレンは魚介やブラジルナッツなどに含まれます。甲状腺機能が低下気味な人は、適度なヨウ素・セレン摂取でホルモン産生が円滑になり、症状改善が期待できます。ただしヨウ素は過剰摂取も甲状腺に有害なため、海藻サプリなどを自己判断で大量に摂るのは禁物です(甲状腺専門医の指導のもとで補充を)。
- ビタミンD – 厳密にはホルモンに近い働きをするビタミンで、全身のホルモンバランス調整にも関与します。ビタミンD不足は副甲状腺ホルモンの異常分泌や性ホルモン低下とも関連し、気分の落ち込み・認知力低下を招くことがあります。
- 大豆イソフラボン – 植物由来のエストロゲン様作用をもつ成分で、更年期のエストロゲン低下に伴う症状緩和に有用です。大豆製品(豆腐、豆乳、納豆など)に含まれるイソフラボンは受容体で弱いエストロゲン作用を示し、記憶障害や気分不安定といった更年期症状の軽減に役立つ可能性があります。ただしホルモン様作用があるため、乳がん既往の方などは主治医に相談が必要です。

エビデンス:甲状腺ホルモン補充療法を適切に行うとブレインフォグが改善することや、妊娠中・産後に一時的に物忘れが増える現象(俗に言うマタニティブレイン)はホルモン変化が原因と考えられることなど、臨床的知見は多数あります。
栄養学的には、ビタミンD欠乏がうつ病と関連しブレインフォグ様症状を悪化させること、逆にビタミンDを補うことで気分や注意力が向上する報告が蓄積しています。また、更年期女性に大豆イソフラボンサプリを投与した試験で認知機能テストの若干の改善が見られた例もあります(認知症予防研究のサブ解析より)。ホルモンバランスの乱れを感じる人は、医療的アプローチと併せて栄養面でも上記のサポートを取り入れることで相乗効果が期待できるでしょう。
7. 慢性ストレス・副腎疲労(Chronic Stress / Adrenal Fatigue)への対応
慢性的なストレスはブレインフォグの大敵です。ストレス反応の中枢である視床下部-下垂体-副腎系(HPA軸)の過剰な賦活は、コルチゾールなどストレスホルモンの分泌異常を引き起こします。短期的なストレスでは逆に覚醒度が上がることもありますが、慢性ストレス下ではコルチゾール分泌が乱れ、いわゆる「副腎疲労」の状態になるとも言われます。これにより日中でも頭が冴えず疲労感が抜けない、集中力が出ないといった症状が現れます。
ストレス源への対処(環境調整や心理的ケア)が根本ですが、並行してストレス耐性を高める栄養素を活用すると症状緩和に役立ちます。
- マグネシウム – 何度も登場していますが、ストレス対策には欠かせません。ストレスで失われやすいミネラルであり、補充により神経の過剰興奮を抑えリラックス効果をもたらします。実際、マグネシウム不足の人はストレスに対する脆弱性が高いことが示されています。
- ビタミンC – 副腎にも大量に存在し、ストレス応答で消耗されるビタミンです。ビタミンCはコルチゾール合成調節にも関与し、ストレス下での免疫低下を防ぐ働きもあります。大量のストレスを受けている人ではビタミンC消費が激しいため、意識して多めに摂取すると良いでしょう。ビタミンC補給によって気分が改善し頭の働きも向上したという研究もあり、ストレスによるブレインフォグ対策として理にかなっています。
- アダプトゲンハーブ(ストレス適応ハーブ) – 古来より用いられる朝鮮人参、高麗人参、アシュワガンダ、ロディオラ(イワベンケイ)などのハーブは、ストレス抵抗力を高める「アダプトゲン」として知られます。中でもアシュワガンダは近年研究が進み、ストレス軽減と認知機能改善の両面で有望な結果が出ています。健康な成人にアシュワガンダ根エキスを90日間投与した臨床試験では、プラセボ群に比べ記憶・集中力が向上し、ストレスホルモン(コルチゾール)と不安レベルが有意に低下、睡眠の質も改善しました(論文)。

エビデンス:慢性ストレス環境に置かれたマウスでは海馬(記憶中枢)のニューロン新生が抑制され認知機能が低下する一方、マグネシウム豊富な餌を与えた群ではその影響が緩和された、といった基礎研究があります。また、人を対象とした研究でも、アシュワガンダ等のハーブ摂取群でマルチタスク能力が向上した例や(論文)、瞑想・ビタミンC併用でストレスによる注意力低下が改善した例など、ストレスマネジメントと栄養の相乗効果を示唆する報告が増えてきました。ストレスが抜けず慢性的に脳が疲れていると感じる場合、こうした栄養サポートを取り入れることで「濃霧」が「薄霧」くらいにはなるかもしれません。
8. 栄養不足・ミトコンドリア機能低下による脳エネルギー不足
最後に、栄養不足そのものと、それに起因するミトコンドリア機能低下についてです。単一の栄養素ではなく総合的な栄養不良(いわゆるマルチ・マルニュートリション)状態に陥ると、脳はエネルギー不足・材料不足となり正常に働けなくなります。特に現代の食生活ではカロリーは足りていてもビタミンやミネラル、オメガ3脂肪酸などが不足している新型栄養失調が問題視されています。こうした慢性的栄養不足は、「なんとなく調子が出ない」「頭がぼんやりする」といった症状として表面化します。
加えて、細胞レベルではミトコンドリア(エネルギー産生工場)の能力低下が関与します。ブレインフォグを訴える疾患(慢性疲労症候群、線維筋痛症、長期COVIDなど)では、ミトコンドリアの機能不全が指摘されており、脳へのエネルギー供給不足が起きている可能性があります。
このカテゴリで重視すべき栄養素・対策は以下です。
- ビタミンB群(B1, B2, B3, B5, B6, B12 など) – エネルギー代謝の補酵素として必須。これらが不足するとATP産生(細胞のエネルギー通貨)が滞り、脳はエネルギー欠乏状態になります。B群は相互に関連して働くため、不足しがちな人にはBコンプレックスのサプリでまとめて補給するのがおすすめです。特にビタミンB1不足は脳のエネルギー代謝障害(ウェルニッケ脳症など)を招き、深刻な記憶障害を起こすことからもその重要性がわかります。日常レベルの不足でも集中力低下に直結するため軽視できません。
- 鉄 – 鉄欠乏性貧血では脳への酸素供給が不足し、しばしば酷いブレインフォグや疲労感が生じます。鉄は血色素だけでなく脳内酵素の補因子としても重要で、不足は認知機能に悪影響を及ぼします。事実、鉄欠乏の女性に鉄サプリを投与して認知テスト成績が向上したとの研究もあります。貧血気味の方や月経のある女性で疲れやすい人は、まず鉄不足を疑いましょう。
- コエンザイムQ10 – 前述の通りミトコンドリア内でエネルギー産生に関与する物質です。加齢やストレスで減少し、補給によってATP産生能力を高めることができます。特に慢性疲労や線維筋痛症ではCoQ10レベル低下が報告されており、サプリメントで補うことで痛みや疲労、ブレインフォグが軽減したケースが複数あります。
- L-カルニチン – 脂肪をミトコンドリアに運び込む役割のアミノ酸誘導体で、細胞の燃料供給を助けます。高齢者や肉類をあまり食べない人では不足しがち。アルツハイマー病の予防的介入研究でアセチル-L-カルニチン投与により認知機能低下が抑制されたという報告もあり、脳エネルギー補給源として注目されています。

エビデンス:ある大規模研究ではビタミン・ミネラル不足の人ほど「頭の働きが悪い」と自己申告する割合が高いことが示されました。また、慢性疲労症候群患者における筋細胞ミトコンドリアの機能評価では健常者に比べ有意にATP産生効率が低く、ブレインフォグや疲労感の生物学的基盤の一端が示唆されています。さらに、栄養補助で症状が改善した具体例としては、B12欠乏による認知機能低下がB12補充で劇的に改善したケース、CoQ10投与で慢性疲労患者の「頭がシャキッとしない」感じが緩和した試験などがあります。総合すると、栄養不足由来のブレインフォグは必要な栄養素を漏れなく補給することで改善の余地が大いにあると言えます。
以上、原因別にブレインフォグ対策と栄養素を見てきました。ご自身の状況に当てはまる原因が見えてきたでしょうか?最後に、実際にこれら栄養素を活用する際の摂取方法や注意点を整理しておきます。
主な栄養素の摂取方法・効果的な取り方と注意点
ブレインフォグ対策に有用な栄養素について、それぞれ適切な摂取方法や注意点をまとめます。サプリメントを利用する場合の目安量や、食事から摂るコツ、副作用や相互作用に留意すべき点を確認しましょう。ただし、以下にあげる量については、論文などから導かれた目安量であり、個人に適応する場合は、自己責任でお願いいたします。もしくは、医師などにご相談ください。
- オメガ3脂肪酸(EPA/DHA):魚油サプリなどで1日あたり1000mg程度のEPA+DHAを目安に摂取するとよいでしょう。
- ビタミンD:理想的には血中25(OH)D値を測定し、不足していれば1000~2000IU/日のサプリメントで補充します。
- ビタミンB群(Bコンプレックス):B群は協調して働くので複合サプリでまとめて摂取するのがおすすめです。
- マグネシウム:300~400mg/日程度を目安に補給します。
- ビタミンC:1日100~500mgを目安に食後に補給。ストレスが強い人や喫煙者は消耗が早いため、1000mg程度まで増やしても構いません(分割摂取推奨)。野菜や果物から摂る場合、ブロッコリーや赤ピーマン、キウイフルーツ、オレンジなどが豊富です。水溶性で余剰は排泄されますが、高用量で一時的に下痢や腹部不快感が出ることがあります。腎結石のリスクがある方は1日2000mgを超えない範囲で。
- プロバイオティクス:市販のプロバイオティクスサプリでは、乳酸菌やビフィズス菌を含みCFU(菌数)で表記されています。効果を期待するには数十億~数百億CFU程度の含有量が目安です。商品によって菌株が異なるため、自分に合ったものを見つけるには数週間試してみて様子を見る必要があります。食事なら味噌、納豆、キムチなど発酵食品を習慣に。初期にはお腹が張ることがありますが徐々に慣れていきます。重篤な疾患で免疫力が極端に落ちている場合は医師と相談してください。
- クルクミン(ウコン):抗炎症目的で摂取する場合、一般的なサプリでは1日あたり500~1000mg程度が用いられます。クルクミンは吸収が悪いので、黒コショウ抽出物(ピペリン)添加やナノ化された吸収型製品を選ぶと効果的です。食事ではターメリックを料理に取り入れる方法もありますが、スパイスとしての摂取量では有効血中濃度に達しにくいです。副作用は少ないですが、胆石症のある方は胆汁分泌を促す作用に注意が必要です。また、抗凝固薬との併用も出血リスクに留意してください。
- アシュワガンダ(ウィザニア):ストレス軽減・認知機能向上を狙って利用する場合、エビデンスのある目安量は300mgを1日2回(合計600mg)です(論文)。
- L-チロシン & 5-HTP(5-ヒドロキシトリプトファン):神経伝達物質サポート目的のアミノ酸サプリです。L-チロシンは500~1000mgを朝に、5-HTPは50~100mgを夜に用いるケースが多いです。飲むと実感しやすい人もいますが、効果は個人差があります。抗うつ薬などを服用中の場合、セロトニン症候群のリスクがあるため5-HTPは特に注意してください。基本的には高タンパクの食事でアミノ酸をしっかり摂ることが王道です。
- 鉄:貧血がある場合、処方の鉄剤または市販の鉄サプリ(1日あたり鉄分50~100mg程度)で補充します。空腹時のほうが吸収は良いですが胃を荒らしやすいので、胃腸が弱い方は食後にビタミンCと一緒に摂取すると吸収率が高まります。鉄は過剰になると有害(活性酸素を生み出す)ので、血清フェリチン値を指標に適切に補いましょう。男性や閉経後女性でフェリチン高値の人はサプリ不要です。
- コエンザイムQ10:市販のサプリでは1日100~300mg程度が一般的な用量です。脂溶性なので食後の摂取がおすすめ。即効性はありませんが、2~3週間ほど継続すると疲労感の軽減や認知機能の改善を感じる人もいます。
上記はあくまで一般的な目安と注意点です。サプリメントは品質も様々ですので、信頼できるメーカーのものを選び、自分の体調と相談しながら試してください。また、複数のサプリを同時に始めるのではなく、一つずつ試して効果を見極めることをお勧めします。体感できる効果(頭がスッキリする、疲れにくくなる等)があれば継続し、実感がなければ無理に続ける必要はありません。
まとめ
ブレインフォグは一見漠然とした症状ですが、その背後には炎症、酸化ストレス、血糖変動、腸内環境、神経伝達物質、ホルモン、不良な生活習慣や栄養不足といった具体的な原因が潜んでいます。本記事では原因を8つのカテゴリーに分類し、それぞれに適した栄養アプローチを紹介しました。
まずは自身のブレインフォグの原因を見極めることが大切です。ストレスフルな生活が続いているのか、食事が偏っていないか、睡眠は足りているか、持病やホルモンの変化はあるか――チェックした上で、自分に合った対策をピックアップしてください。例えば、腸の不調を感じているなら発酵食品とプロバイオティクスを試す、疲れやすさを伴うなら鉄やCoQ10を重点的に摂る、という具合にアプローチを絞ると効果的です。
そして何より、生活習慣の改善(睡眠・運動・ストレス管理・食習慣の見直し)が土台にあることを忘れないでください。栄養素はそれを後押しする強力な助っ人です。科学的エビデンスも参考にしつつ、自分の体調と対話しながらブレインフォグ解消への道筋を見つけていきましょう。頭のモヤが晴れ、クリアな思考と集中力を取り戻せる日常を目指して、今日からできる一歩を踏み出してみてください。
食事を改善してもなかなか体調が改善されないという方は、ぜひ一度、東京原宿クリニックの栄養外来をご検討ください。

Q&A
Q1. 「ブレインフォグ」とは何ですか?病気なのでしょうか?
A1. ブレインフォグは正式な医学用語ではありませんが、「頭がぼんやりする」「思考に霧がかかったように感じる」状態を指す言葉です。具体的には、記憶力の低下、集中力の欠如、疲労感、思考が遅くなるといった症状が含まれます。誰にでも起こりうる状態ですが、慢性的に続く場合は生活の質を大きく損なうため注意が必要です。
Q2. ブレインフォグはなぜ起こるのですか?主な原因を教えてください。
A2. ブレインフォグの原因は一つではなく、複数の要因が複雑に絡み合って起こることが多いです。記事で挙げられている主な原因は以下の通りです。
- 慢性的なストレスや睡眠不足
- 脳の炎症や酸化ストレス
- ホルモンバランスの乱れ(甲状腺機能低下症、更年期など)
- 血糖値の乱高下
- 腸内環境の乱れ(腸脳相関)
- 神経伝達物質の不足
- 栄養不足やミトコンドリアの機能低下
Q3. ブレインフォグ対策として、まず何から始めればよいですか?
A3. まずは生活習慣の改善が基本となります。以下の4つの点を見直すことが土台となります。
- 十分な睡眠の確保
- 適度な運動習慣
- ストレス管理
- 食生活の改善(過度な糖質や加工食品を避ける)
サプリメントの利用は、これらの生活習慣の改善を補助するものとして位置づけることが重要です。
Q4. ストレスが原因で頭がぼんやりします。どのような栄養素が助けになりますか?
A4. 慢性的なストレスによるブレインフォグには、ストレス耐性を高める栄養素が有効です。記事では以下のものが推奨されています。
- マグネシウム: 神経の興奮を抑え、リラックス効果をもたらします。ストレスで消耗しやすいため補充が効果的です。
- ビタミンC: ストレス応答で消耗されるビタミンであり、コルチゾール(ストレスホルモン)の調節にも関与します。
- アダプトゲンハーブ: アシュワガンダやロディオラなどは、ストレス抵抗力を高める働きが知られており、特にアシュワガンダは記憶力や集中力の向上も報告されています。
Q5. 食後に眠くなったり、頭が働かなくなったりします。これは何が原因で、どう対策すればよいですか?
A5. 食後の強い眠気やブレインフォグは、血糖値の急激な変動(血糖調整異常)が原因である可能性が高いです。対策としては、まず血糖値を急上昇させない「低GI食」を心がけることが重要です。さらに、以下の栄養素が血糖値の安定に役立ちます。
- クロム: インスリンの働きを助けます。
- マグネシウム: インスリン感受性の改善に役立ちます。
- 食物繊維: 糖の吸収を穏やかにし、食後高血糖を防ぎます。
Q6. サプリメントを摂る際の注意点はありますか?
A6. はい、いくつか注意点があります。
- 自己判断での過剰摂取は避ける: 特にヨウ素や鉄などは、過剰摂取が害になることがあります。
- 品質の良い製品を選ぶ: 信頼できるメーカーの製品を選びましょう。
- 一つずつ試す: 複数のサプリを同時に始めず、一つずつ試して自分に合うか効果を見極めることをお勧めします。
- 薬との相互作用: 抗うつ薬や抗凝固薬などを服用している場合は、サプリメントとの飲み合わせに注意が必要です。
- 専門家への相談: 記事にもある通り、サプリメントの利用は自己責任が基本ですが、長引く不調や持病がある場合は、必ず医師などの専門家にご相談ください。東京原宿クリニックの栄養外来でも相談を受け付けています。
Q7. この記事で紹介されている栄養素は、サプリメントでしか摂れませんか?
A7. いいえ、多くの栄養素は日々の食事から摂取することが基本です。例えば、オメガ3脂肪酸は青魚、ビタミンB群は肉・魚・豆類、マグネシウムはナッツや海藻類、コリンは卵黄などから摂ることができます。サプリメントは、あくまで食事で不足しがちな部分を効率的に補うための補助的な手段と考えるとよいでしょう。
オンライン診療対象地域
北海道と沖縄県はバイオロジカル検査の送付ができません。バイオロジカル検査の送付が必要なければオンラインでの診察はできます。
青森県、岩手県、宮城県、秋田県、山形県、福島県、茨城県、栃木県、群馬県、埼玉県、千葉県、東京都、神奈川県、新潟県、富山県、石川県、福井県、山梨県、長野県、岐阜県、静岡県、愛知県、三重県、滋賀県、京都府、大阪府、兵庫県、奈良県、和歌山県、鳥取県、島根県、岡山県、広島県、山口県、徳島県、香川県、愛媛県、高知県、福岡県、佐賀県、長崎県、熊本県、大分県、宮崎県、鹿児島県
最後に(免責)
本記事の内容は、医学的治療に置き換わるものではありません。個人的にお試しになり健康被害が生じても、当院では一切責任を負えませんのでご了承下さい。
病態の改善に必要な食事・サプリメントはひとりひとり異なります。
基本的に、主治医と相談しながら治療を進めていただければと思います。
無料レポート新リリースしましたのでお受け取りください!

