原宿・表参道の東京原宿クリニック 院長の篠原です。
長引く咳で悩まれている方は多いですよね。
特に、このご時世、周囲に迷惑をかけてしまうのではないか、と気になってしまいますよね。
大人で多い咳は、何らかの感染症の後に起こる、感染後咳嗽や、気管支喘息、アトピー咳嗽です。
まれに、結核やマイコプラズマなどの感染症、肺腫瘍などが原因となることがあります。
でも、色々検査して、吸入ステロイドなどを行なって、それでもやっぱり咳が治らないという方もいらっしゃるのも事実です。
その場合、心理的なことが咳の原因となっていることがあります。
その状態のことを、心因性咳嗽と言います。
チェックすべき項目を考えてみましょう。
Contents
心因性咳嗽の原因は
その原因としては、Fenichelによると、
- 感冒などをきっかけとして、自分が咳をしていることに注意が行ってしまいそのために、咳をする、という囚われを生じてしまう。
- 咳をする、という行為が、自分の緊張を和らげる方法として、条件づけられてしまう。咳をすると、楽になるという思い。
- 何らかの日常的なストレスが、咳という症状に転換される
- その他
があげられます。
特に、臨床的に出会うのが多いのは、3のストレスによるものと思います。
咳の原因が人間関係の場合が結構多い
受診される方で多いのが、咳の原因が人間関係であることが多いです。
よく聞いてみると、職場にいるときだけ咳が多いということがあります。
上司のことを考えると咳が出る患者さん
ある方は、胸部X線、呼吸機能検査などで、別の病気を鑑別した後、やはり、心因性が強いと考え、キネシオロジーを参考にすると、職場にいる同僚に強いストレスを感じていて、そのストレスが、咳を及ぼしている、という反応が出ることもあります。
キネシオロジーとは、筋反射を利用して、ストレス源を探す手法です。
そこで聞いてみると、やはりその人のことを考えると、咳が出る感じがするということが判明することもあります。
そういう場合、職場を変わるわけにはいかないので、漢方で抗不安薬対策をして改善することもあります。
もしくは、上司に会ったとしても、ストレスが軽減できるような策を考えます。
そこで、咳が出ている原因を突き止める、ということも大事な作業だと考えます。
突き止めることで、気づきが生まれることで、良くなることがあるからです。
自分の好きな動画投稿をすると、咳がでる患者さん
ある方は、趣味で自分の好きな歌を、ライブ配信するということをやっていましたが、どうもその時に咳が止まらなくなってしまう、ということでした。
でも、ライブ配信は自分の好きなことであったので、本人としては、まさか咳につながっているとは思えませんでした。
ところが、キネシオロジーを用いて、筋反射テストをしていくと、やはり、ライブ配信をしているときのことを想像すると、反応が出ることがわかりました。
ですので、その時の処方は、「2週間ライブ配信をやめてみる」でした。
そうすると、すぐ、咳は止まりました。
どうも考えていくと、ライブ配信は好きでやっていると思いながらも、実はライブ配信をしなくてはならない、という義務感にかられて、逆に咳き込んでしまった、という気づきが生まれました。
この時、咳は、そのことを知らせたくて、出ていたのかも知れません。
咳の原因となっているストレス源を探すのが大事
このように、ストレス源を検索する、ということが大事になってきます。
当院では、咳にストレスが関連していると考えられる場合、短時間でできる範囲内で、キネシオロジーなどを用いてストレス源を探し、どのように対処していくかをご相談し、補助的に漢方薬などを用います。
また、不安や焦燥感などに有効と考えられる、CBDオイルなども有効と考えます。
CBDオイルより、さらに即効性のあるCBDベイプ(気化吸入)なども考慮してもいいと考えます。
まとめ
- 長引く咳の中には、ストレスによる咳が隠れていることがあります。
- キネシオロジーで探っていくこで、ストレス源を検索する参考になります。
- ストレス源を減らすこと、もしくは、漢方やCBDなどの抗不安対策が有効なことがあります。
当院では、ストレス源の検索までなるべく行うようにしています。
心因性咳嗽について、お悩みで、自分が何に対してストレスを感じているのか、知りたい・改善したい方は、キネシオロジー外来をおすすめいたします。
無料レポート新リリースしましたのでお受け取りください!
1975年横浜生まれ、2021年9月に東京原宿クリニックを開設。内科医、呼吸器内科専門医、アレルギー専門医として豊富な経験を持つ。現在は、一般内科診療をはじめ、栄養療法・点滴療法、カウンセリングを組み合わせた総合的な健康サポートを行いながら、患者さん一人ひとりの生活の質向上をサポート。自身の体調不良経験から、従来の西洋医学に加え、栄養療法の重要性を実感。最新の医学知識の習得に励み、患者さんにとってより良い医療の提供に取り組んでいる。医学博士、日本内科学会総合内科専門医、日本呼吸器学会専門医、日本アレルギー学会アレルギー専門医、臨床分子栄養医学研究会認定指導医。